日本で最も旧い“はたらく”
「はたらく」ということの専門家として、日々社会と向き合っている私たちは、時代の流れと共に、働き方や仕事が変化していくのを目の当たりにしてきました。
米デューク大学のCathy Davidsonの研究によると「2011年度にアメリカに入学した小学生の65%は、大学卒業時には今は存在していない職に就くだろう」といいます。
それでも、農業という仕事は、変化し続け、機械化しながらも、旧くからずっとあり続けています。私たちが、これからの新しい働き方を考えていく上で、農業という、「日本で最も旧い“はたらく”」から学ぶことは多いだろう、という考えに至ったのが、弊社が農業の部門に乗り出したきっかけでした。
また、弊社の考え方の柱になっている、「ES(人間性尊重経営)」の分野において、地域と企業、地域と社員の関わり方が企業のESを向上させるのに非常に重要です。
地域との関わり方について追及すると、農業は、地方において基幹産業であることから、農業を無視して地域と関わることは、困難であるということを実感してきました。
人事や労務、マーケティングの視点から農業に携わってみると、自然を相手にする農業は、一般企業と異なる部分がとても多く、例えば労働基準法が一部適用除外になっていたり、補助金が経営や生産など様々な面で給付されていたり、制度的に特別扱いされているように感じました。
しかし、そんな中でも、農業に真摯に向き合い、農業経営にイノベーションを起こそうという気概を持った農家さんにたくさん出会いました。また企業の農業への進出も地域経済を担う気概でやろうという社長さんともご縁を頂きました。
そして、そんな農業経営者の周りには、若手の新規就農者が集まります。この数年、若者の新規就農者数は増加しています。しかし、一方でベテランの農家さん曰く、中には「のほほんとした田舎暮らし」というイメージでやってきて、すぐに現実を知って逃げて帰ってしまう若者や地域をメチャクチャにしてしまう法人も見受けられるのも事実です。多くの新規就農者は、独立をめざし、日々仕事をしています。彼ら彼女らの農業という業界を目指す理由は、自然に触れるということへの渇望感や、これからの成長産業であるという視点、食の安心安全の確保など、多様であるとは思いますが、私は、その稀有なワークスタイルも、農業が選ばれる仕事になりつつある要因ではないかと思っています。一般企業ではまだ味わうことのできない、農業の「“暮らす”と“はたらく”が融合する」というワークスタイルは、旧いようで、実は新しく、これからの働き方のスタンダードになります。
私たちは、私たちの得意とする人事・労務、マーケティングなどの視点から、農業経営者の成長の過程に関わらせて頂くことで、日本の成長産業であり、風土の要でもある農業という業界全体のイノベーションを一緒に起こせるのではないかと考えています。
そして、それが次の世代の新しい働き方につながると信じ、このサイトを開設いたしました。
これからの成長産業である農業分野に新規参入する企業や、新規就農したい若者、独立して自分の農業を始める若手農業経営者、農業の業界にイノベーションを起こしたい農業経営者の方々、ぜひ、このサイトをご活用ください。